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ユーロという通貨体制

7月24日から31日までの約一週間で、ドイツ、ポーランド、ハンガリーを回って来ました。ドイツではLED照明、ポーランドでは太陽光発電、ハンガリーでは電子ワイヤーのビジネスが目的でしたが、フランクフルト駅と空港をハブにした移動は実にスムーズでした。何れもEU加盟国ですので入出国審査はなく、あたかも国内出張をしているかのようです。ただ、ポーランドとハンガリーはユーロ加盟国ではない(ポーランドはズロチ、ハンガリーはフォリント)ので、両替の手間を省くことは出来ません。「統一通貨ユーロ」の便利さ(即ち、非ユーロ圏を訪問する際の不便さ)を新ためて痛感しました。

しかし今、その「ユーロという通貨体制」が大きく揺さぶられています。事の発端は2009年末、”PIIGS”と呼ばれる5ヶ国(ポルトガル、イタリア、アイルランド、ギリシャ、スペイン)の財政赤字が危機的水準に達し、このままでは財政破綻してしまうことが明らかになったことから始まりました。その先陣を切ったギリシャ支援策は、紆余曲折を経ながらもEU全体の総意となりつつありますが、最終的な解決にはかなり長い道のりが予想され、これが現在のユーロ安の最大要因となっています。

では、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか?もちろん、PIIGS各国の経済基盤が脆弱であることが最大の原因ではありますが、ユーロ体制そのものに構造的欠陥があったことも認めざるを得ません。と言うのも、ユーロ導入以前は経済基盤の脆弱な国々は為替の切り下げを行うことによって国際競争力を回復させ、生き残りを図って来たからです(当時、ドイツはいつもマルク高に悩まされていました)。その「伝家の宝刀」を抜けなくなった今、経済基盤の脆弱な国々はそうでない国々からの援助を受けなくては経済的に立ち行かなくなってしまったのです。ドイツ経済は絶好調ですが、これにはユーロ安に助けられている部分も少なくなく、従って最終的にはPIIGS各国を助けて行かざるを得ないだろう、というのが一般的な見方のようです。

尚、ユーロ圏内での金融政策を実施しているのが欧州中央銀行で、その本店はドイツのフランクフルトに置かれています(下写真)。当社フランクフルト事務所からも歩いて5-10分の距離です。

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Author:SANSHO SHOJI
三昌商事の社長ブログ

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